活用領域

人が常駐せず、照明の基準も及ばない閉鎖空間——「構造的暗所」。Beaconは、そうした場所で撮られた点検映像に力を発揮します。

重点領域

01Sewer pipes

下水道管路

全国で約49万kmに及ぶ下水道管。TVカメラやドローンで撮影した管内の映像を補正し、ひび割れや腐食、浸入水などを読み取りやすくします。

現場
標準耐用年数の50年を超える管は、20年後に全体の約40%(約20万km)に達する見込みです。2026年2月末までの特別重点調査では5,121kmを目視・TVカメラで調査し、対策が必要な748kmを特定しました。管の中は暗く、湯気や水面の反射もあります。
方向性
国の第3次提言(2025年12月)は、人が管内に入らない「管内No Entry」を長期目標に掲げています。撮影した映像から異常を確かに読み取る技術の重要性が高まっています。
Beacon のアプローチ
管路調査会社やドローン点検事業者が既存の機材で撮った映像に後付けで適用し、地上の車両や事務所のPCで処理します。学習が要らないので、蓄積済みの映像ですぐに効果を確かめられます。
ステータス
重点領域。点検事業者のみなさまとの共同実証を募集しています。

出典:国土交通省「上下水道の現状」(新しいタブで開きます)国土交通省 報道発表(2026年4月21日)(新しいタブで開きます)国土交通省「第3次提言」(新しいタブで開きます)

重点領域

02Ship compartments

船舶の閉鎖区画

バラストタンクや貨物倉、機関室など、照明の乏しい船内の閉鎖区画。ドローンやROVで撮影した映像を船上のPCで補正し、塗装の劣化や腐食を見やすくします。

現場
日本海事協会(ClassNK)は、船舶内を模した暗所でのドローン撮影について「照度の関係から、機体と被写体との距離により撮影品質が変化する」と報告しています。距離が延びるほど ISO 感度が上がり、ノイズが増えました。
Beacon のアプローチ
照明付きドローンやカメラの映像を、船上のPCでオフライン処理します。撮影後の補正で、照明の出力や撮影距離の制約を和らげることを目指します。通信の限られる海上でも処理が完結します。
取り組み
海事教育で知られる弓削商船高専を拠点に、照度や撮影距離を記録した暗所点検データの構築と実証を進めていきます。造船・船舶管理・船級の関係者のみなさまとの連携を歓迎します。

出典:日本海事協会 ClassNK 技報(2021年度の研究)(新しいタブで開きます)

展開領域

03Plant interiors

プラント設備の内部

ボイラや煙道、ダクト、塔槽類の内部。限られた点検期間に撮影した映像から、腐食や漏れの兆候を読み取りやすくします。

現場
2024年、石油コンビナート等の特定事業所で443件の事故があり、地震によらない一般事故の56%は配管などの劣化による物的要因でした。発電所のボイラ内部の点検では、足場の設置と解体にそれぞれ20日前後かかっていた例があり、ドローンによる点検が広がっています。
Beacon のアプローチ
ハードウェアを持たないソフトウェアなので、防爆対応のカメラやロボットで撮影した映像を、計器室など非危険区域のPCで処理する構成がとれます。
連携
点検事業者やロボット運用基盤を通じた展開を計画しています。

出典:消防庁(2025年5月28日発表)(新しいタブで開きます)ブルーイノベーション JERA 事例(新しいタブで開きます)

展開領域

04Bridges & tunnels

橋の箱桁・トンネル

橋梁の箱桁の内部やトンネルなど、社会インフラの暗部。点検で撮影した映像の読み取りを支え、比べやすい点検記録を残します。

現場
箱桁の内部やトンネルは照度の基準が及ばない場所で、昼でも夜でも暗いままです。暗所では、撮影距離によって画質が変わることも報告されています。
Beacon のアプローチ
同じ設定なら常に同じ結果になる決定的な処理で、色のずれも小さいため、点検記録どうしを比べやすくなります。
展望
国土交通省の点検支援技術性能カタログへの挑戦を、中期的に視野に入れています。

出典:国土交通省 点検支援技術(新しいタブで開きます)日本海事協会 ClassNK 技報(2021年度の研究)(新しいタブで開きます)

展開領域

05Utility tunnels

洞道

送電ケーブルや配管が通る地下の洞道。巡視で撮影した映像から、設備の異常の兆候を読み取りやすくします。

現場
地下に長く続く暗い空間です。石油コンビナート等の特定事業所では、洞道内の送電ケーブル火災も報告されています。
Beacon のアプローチ
電波の届かない地下でも、現場のPCだけで映像の補正が完結します。

出典:消防庁(2025年5月28日発表)(新しいタブで開きます)

Why Beacon

構造的暗所での、Beaconの強み

  • 照明を補う後処理

    強い照明を持ち込めない場所でも、撮れた映像から細部を引き出します。照明の小型化や撮影距離の延長につなげることを目指しています。

  • いまの機材に後付け

    カメラやドローンを買い替える必要はありません。過去に撮りためた映像にも適用できます。

  • 通信のない現場でも

    地下や船内など電波の届かない場所でも、現場のPCだけで処理が完結します。

  • 記録として残せる

    色のずれが小さく(評価した学習不要手法で最小)、結果も再現できるため、点検記録の画像としても扱いやすくなります。

Next

夜間の見守りへ

野生動物の検知や海上の見張りなど、夜間のカメラ映像を扱う分野へも、暗所の映像に特化したエンジンとして技術を提供していきます。既存の検知カメラや見張りシステムに組み込める形を目指しています。

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